とある村での話。

その村の理髪師は、自分で髭を剃らない村人だけの髭を剃ることになっている。


では、同じく村人の一人であるこの理髪師は自分の髭を剃るのだろうか?



彼が自分の髭を剃らないのなら、規則に従って髭を自分で剃らないといけなくなり、矛盾が生じる。逆に、自分の髭を剃るのなら、「自分で髭を剃らない人の髭を剃る」という規則に矛盾する。

理髪師は無限ループに陥り、自分でヒゲを剃ることも剃らないことさえもできなくなってしまう。というもの。


え? ただの屁理屈だ?



そうです、ただの屁理屈です。


屁理屈。屁理屈は言葉を使うわれわれ人間だけに与えられたもので、そしてそれは世界をとても複雑なものにしてしまいました。
 
言葉の意味は次に語られる言葉によって変化してゆく常に不完全なもの。そして人は何度も何度も新しい言葉を重ねてゆく、それもすぐに不完全になるというのに..


そう。世の中に完全なものなんか無く、 私たちは不完全な生き物である。どうせ完全なものなんて無いんだったら、もっとチカラ抜いていこう。


繊細な私たち、あんまり力み過ぎたら、


カミソリ負け、しちゃいます。



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