何でも揃うコンビニに、携帯一人一台は当たり前。漢字の読み書きや計算に、翻訳ですら機械がやってくれ、極めつけはクリック一つで世界と繋がるインターネット。急速に便利になりゆく現代社会。しかしその一方で、「幸せだ」と感じる人は以前より減っており、むしろ現代人が抱えるストレスの増大は留まることを知らない。

つまり、物理的な幸せと心理的な幸せは必ずしも比例せず、むしろ相対することがある。携帯電話を例に挙げれば、離れた人といつでも連絡が取り合えるようになった反面、24時間仕事やパートナーに拘束され、全身を見えない鎖で繋がれてしまった人は残念ながら少なくない。

しかし、だからと言ってもはや携帯やネットを手放して生きては行けないだろう。そう、lie(嘘)なしではbelieve(信じる)は綴れないように、『辛い』と『幸い』もいつも一緒に歩いてくるのである。