シンプルな考え方、シンプルな仕事っぷり、シンプルな暮らしに『シンプルイズベスト』なんて言葉もある。いつの時代も世に愛され続けてきたシンプル。そしてそんなシンプリシティをこれまで幾度となく追求してきた人類。しかしその道は決して平坦な道ばかりではなかっただろう。

例えば、考え方をシンプルにするには無駄に考えること極力避け、本当に必要なものだけをピックアップしなければならない。しかしそれは考え始めたばかりの人には極めて困難で、その技術はたいてい過去に何度も無駄に思考したことのある人が持っていたりする。仕事や暮らし、そのほかもこれに同じである。

つまりものごとをシンプルにしようとするほど、その作業はとても複雑。その糸を絡めたのも、絡まった糸をほどくのも、何を隠そう我々自身だというのに。