逆 説 幸 福 論

水のように考えること

タグ:世界観


とある木こり一家のおじいさんの斧。

やがてその斧は息子に受け継がれ、さらに孫へと。そして長い年月を経て刃は3回取り替えられ、柄は4回も取り替えられました。

『ん? それっておじいさんの斧って言えるの? だって原型ないじゃん!』

そう。ある物体の全ての構成要素が置き換えられたとき、基本的に同じであると言えるのか。

創業当時から継ぎ足しの秘伝のタレ。当て布だらけの靴下。エンジンごと改造した車。『夜もヒッパレ』時代のMんたよしのりやB藤イサオのアレンジハンパないJ-POP。


私たち人間のそれぞれの人生観や世界観も、何度も新しいものに取り替えられている。生まれ変わっている。毎日自分自身と過ごしているから気づかないが、色んなものを見て、色んなものを感じ、幼い頃の考え方からは随分変わったはずだ。

しかし外見が変わろうが、考え方が変わろうが、あなたはあなたであって他の誰でもない。それは変わらない。たとえ時代が変わろうとも、自分を強く持っていればどんな斧を持ってしても切り倒されることはなく、各々のアイデンティティは決して変わることはないだろう。



ダジャレの切れ味はイマイチ



『もしもある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性が存在するとすれば、この知性にとっては、不確実なことは何もなくなり、その目には未来も(過去同様に)全て見えているであろう。』*『確率の解析的理論』より




例えば、サイコロを振った時に、サイコロの形状や落ちる高さ、スピード、大気の流れ、跳ね返る台の特性やサイコロとの摩擦など、全ての粒子の運動状態の正確な情報がわかれば、どの目が出るのかを予測できるはずだ。


そして短期的な未来が予測可能であれば、この世に不確実なことは一切無くなり、長期的な未来も知ることができる。












それができると言われている魔物が『ラプラスの悪魔』である。

20世紀前半、量子力学によって『原理的に不可能だ』とされ、絶滅してしまったとみられるこのラプラスの悪魔だが、まだ可能性はゼロではない


なぜなら、誰も彼の姿を見たことがないからである。





というのも、この魔物が出てきて "未来" を証明してしまえば、人々は未来に対して行動を起こし、彼の予測した未来は変わってしまうのだ。






パラドックスだ。


皮肉なことに、彼は未来を知っているのにも関わらず、それを永遠に証明できないのだ。

























しかし、私は彼を見たことがある。







































競馬の予想屋だ。










間違いない。


彼らの行動は『ラプラスの悪魔』そのものである。



考えてもみてくれ、彼らはいつも『絶対当たる!』と謳っている。なのに彼ら自身は未だに億万長者どころか、一回数百円で予想屋を続けているじゃないか。


そう、

彼らは予想した時点では紛れもなく真実を言っているのだが、未来をねじ曲げてしまうことで結局嘘つきになってしまっているのだ。そして終いには客に『カネ返せ』だの『泥棒』だと言われてしまう。『悪魔』なのに、だ。








未来にズルなんて通用しない。



今を精一杯生きる人だけが、未来のレースに勝つことができるんだ。







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