色事にめっぽう関心が強く、すれ違う女性が少しでもタイプなら振り返り、「隙あらば」と自分から声をかけ、その際下心はできるだけ隠し、イケナイとわかっていながら道を踏み外すこともしばしば。そういう人は、文字通り『オンナ好き』と呼ばれ、また逆も然り。男性好きな人も冷ややかな侮蔑とともに、あるいは微かな妬みとともに『オトコ好き』、こう呼ばれる。

話は変わって、スポーツや学問、伝統芸能や料理に仕事。我々が何かを極めるには、多角的にものを考えたり、幅広く多彩な経験をする必要がある。しかしそれよりもっと大切なのは、より深く、より奥まで、そこに踏み込んでいかなければいけない。そこに一点集中しなければならない。

そうすると、手当たり次第たくさんの女性や男性に手を出していれば、いつまで経ってもその深みには辿り着くことはできず、結局なんにも習得できないまま。つまり、だ。真のオンナ好きというのは、ずっとひとりの女性を愛し続けた人。だったりするわけである。そしてまた逆も然り。