逆 説 幸 福 論

水のように考えること

タグ:弁護士

ハロー効果とは、ものごとを判断する際に、それとは関係ないバックグラウンドが影響すること。

例えば、有名大学の卒業生や教授、成功したスポーツ選手の話す言葉はたとえ本人の専門分野でなくとも、はたまた根拠や証拠がなくともそれっぽく聞こえてしまう。また、好感度の高いタレントが宣伝する商品は他社製品よりも信頼し、さらに字がキレイだったり英語がペラペラなだけでその人を賢いと思い込んでしまう。

他にも「医者」や「弁護士」に「社長」などの肩書き。確かにその分野では秀でたものを持っているのかもしれませんが、それ以外では全く関係ありません。同じ土俵です。こんなムダな心理効果とは気にせずグッバイしちゃいましょうね。


ここは弁護士のタマゴたちが集うとある法科大学院、つまりロースクール。そこで学ぶ一人の生徒が授業料を長期にわたって滞納。困り果てた学校側はついに生徒を訴えることに。しかし、法廷で生徒は次ような持論を展開する。

「僕がこの裁判に勝てば授業料を払わないが、仮に負けたとしても、それは先生たちから十分な弁論技術を教わっていない証拠。なのでやはり授業料は払わなくていい。どちらにせよ僕は授業料を払わなくていいのですよ」と..。果たしてこのくそガキ、あ、いや、生徒が言ってることは認められるのでしょうか?

無論、答えはノーです。でも単純にヘリクツを却下されたわけではありません。というのもこの生徒はたった今、大衆の面前で堂々と巧みな弁論を披露したじゃありませんか。それらはもちろん学校で教わったもの。結局生徒は自ら墓穴を掘り、授業料全額支払ったのでした。おしまい。

もしこれを学校側が意図的にやっていたら凄いことですね。ただ教えるだけじゃなく、生徒のチカラをいつの間にか引き出してやれる指導者こそ、世の中に必要とされている気がします。


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