逆 説 幸 福 論

水のように考えること

タグ:未来

どこでも行きたいところへ連れて行ってくれるドア、『どこでもドア』。あらゆるシーンで使われるほど重要であるどこでもドアはドラえもんが22世紀から持ってきた数あるひみつ道具の一つ。しかし、そのどこでもドアは本当に22世紀で使われているのだろうか。

未来が便利になればなるほど犯罪も多様化していき法律は厳しくなる。プライバシーの尊重なんかも今よりずっと重んじられるだろう。そうなればどこでもドアで他人の家に行くのは御法度だろうし、お風呂場なんてもってのほかだ。結局どこでもドアで行ける場所は固く固く制限され、結局どこかしか行けないドアになり、加えて人間のことだ、間違いなく通行料も発生するだろう。つまりどこでもドアは20、21世紀だからこそ成立しているのだ。

夢のない話。でもそうしているのは他でもない、我々だ。本来人々の暮らしを便利にするためのインターネット上に無数の犯罪がひしめき合っているように、これまで数々の便利な発明が生まれてきたが、一方でその使い方を誤り消えた、または大きく制限されてしまったものは決して少なくない。そう、便利と幸せは必ずしも比例しないのだ。


未来の出来事を言い当てる者、予言者。

しかし、彼らはいつもうそつき呼ばわりされる。予言を他言してしまうからだ。

例えば一件の事故を予言する。そうすると予言を聞いた人は疑いつつも事故が起こらないように気をつける。すると本来起こるはずだった事故はなくなってしまうため、結局予言は外れ予言者はうそつきに。つまり、予言者がどれだけ未来を知っていたとしても、それを他言することはできず、ただただ眺めているしかないのである。

もし彼らに他言できる予言があるとすれば、それは『誰も私の予言なんて信じてくれないだろう。』だろう..。

かわいそうだろう..


拡張現実とは、現実世界をコンピュータによって拡張することだが、何もマトリックスや妄想の世界のことを言っているわけではない。

例えば、オリンピックの水泳や陸上競技の試合などで、レーススタートと同時に現実の選手の映像に重ねて世界記録保持者の映像を流したり、予め現実の部屋を撮影し、そこへ家具の映像を重ねてレイアウトのシュミレーションをする。

また、将来的には道に迷っても特殊なゴーグルやスマホを通せば現実世界に矢印が浮き上がって見えたり、服の試着も拡張現実によって可能だという。

このままいけば、まさにドラゴンボールのスカウター。いずれ自分の能力や学歴まで自在に拡張現実によって読まれてしまうのかもしれない。

今のうちに少しでも戦闘力を拡張しておこう。 

 

カサンドラとは、未来を予言するチカラを与えられたと同時に、その予言を誰も信じないという呪いをかけられた悲劇の王女のことである。

彼女が「国が滅びる」と予言しても誰も信じてくれず、仮に信じたとしても国民は対策を練り、前もって破滅を回避するので、結局国には何事も起きず彼女の予言は外れて彼女は嘘つきに。

つまり彼女は未来を知っているのに、ただそれを眺めていることしかできないのである。


そう、一番確実な未来予知の方法は、自分で未来自体を創りだしてしまうこと。



  

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タイムマシンで過去へ旅する、いわゆるタイムトラベルをする。

するといつかはタイムマシンの製造過程にぶつかる。その瞬間、タイムマシンはバラバラの原材料だけの姿に分解され、ついには消えてしまう。そう、タイムマシンが作られた瞬間よりタイムマシンで過去を旅することはできないのだ。


そしてそれは自分自身だって。徐々に記憶を失ってゆき、ついには消えてしまうだろう。

逆に未来に行くのも同じ。『諸行無常』、形あるものはいつかは滅びゆくこの世界。未来に旅する過程でも、僅か数年で新作iPhoneが市場から消えてしまうかの如く、タイムマシンも自分も消えてしまうだろう。


しかし、どのみち我々は今の今まで『過去』という時間を旅してきて、毎日『未来』に向かって旅をしている。

そう。既に人類は『地球』という名のタイムマシンに乗り込んでいる。




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『遅延選択の法則』とは、電車が定刻より遅れた際、駅員に遅延証明書さえもらっておけば、一時間目の先生に怒られずエラそうな顔して教室に入れる法則。

ではなく、過去の捉え方を変えると、未来も必然的に変わってゆくこと。

『プラス思考、ポジティブシンキングをしろ』と、多くの成功哲学本は訴えかける。しかし人間の性格なんてそう簡単には変えられない。『だからあなたの本を手に取ったんだよ』、と。

現在の自分とは、自分が選んできたこと全ての積み重ね。なのに無理して未来を変えようとすると人生がとても窮屈になり、かえって視野が狭くなる。完璧主義は人生を息苦しくする。

なら、既に今持っているもの、『過去』を変えてしまえばいい。過去を自分の都合のいいようにチョチョイと編集してしまえばいい。変えるのは過去。過去を変えれば未来が変わる。

多くの人は過去を信じ、未来を信じない。った過去など何でもない、変えてしまおう。

何もかも失っても、まだ未来だけは残っている。

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