アビリーンパラドックスとは、組織や集団が下した決断とそれを構成する全ての構成員の意見が相違すること。

例えば金曜日の仕事終わりに上司が部下数人を飲みに誘う。部下たちは嬉しそうについてくるが、実はあまり乗り気ではない。というのもその日は雨だったし、そもそも部下たちはあまりその上司のことが好きではない。しかし別の部下たちが嬉しそうについて行くので「自分だけ行かないわけにはいかない」と、ゾロゾロと同調する。

一方上司は上司で実はその晩あまり体調が優れず、できれば早く帰りたかったが、ここ最近元気のない部下たちを見かねて飲みに誘った。つまり、だ。その晩、飲み会に行ったメンバー誰ひとりとして行きたくなかったのである。

このように、本音でのコミュニケーションが取れておらず、必要もないのに全員がやりたくなかったことを全員でやっているケースは決して珍しくない。まったく、二日酔いでもないのに頭が痛くなってきました..。